「フォースと共にあれ」は「天皇陛下万歳」なのか?『最後のジェダイ』から『スターウォーズ』を見た男


素潜り旬 (@sumoguri_shun)
今月の映画秘宝の表紙を見て、俺もしかしてスターウォーズ好きかもって思ったので、明日『最後のジェダイ』を観てきます。ジェダイが誰なのかすら知りませんが。笑 夫婦でスターウォーズを観るなんて、お正月ぽくていいですし! pic.twitter.com/B8jF2ZYDGh


というなんてことないツイートに34いいね ついた事からもわかるけれど、スターウォーズの人気は凄い。アホからガキにまでに人気であることから、とても分かりやすい作りになっていて、目を瞑っていても内容は全てわかるんじゃないかってくらいである。素潜り夫妻はスターウォーズ初心者だが、映画秘宝の表紙をきっかけに急にスターウォーズを観たくなり、シリーズ8作目『最後のジェダイ』を観るために近所のイオンシネマへ飛び込んだ。「ジュマンジ…」と呟きながら(空気を吐き出すように呟くのがコツだ)。
「めっちゃおもしろかったっすね!ヤベっす」
正直オープニングであのタイトルロゴがドーンと出てきて、誰でも知っているあのヤンチャな音楽が流れて、オープニング・クロール(って言うんでしたっけ?)がリズムよく降りていくのには興奮した。笑 これがスターウォーズかっ!つって妻と顔を見合わたくらい。
今作だけでも充分作品として完成しており、それでいて老若男女全年齢対象の分かりやすさで、スターウォーズを楽しむことが簡単過ぎるくたいで、もうずっとおもしろい。これは凄いぞと、ずっと思っていた。そして、SFなのにキャラクターがあまりキャラクターとして魅力的でなく、どちらかといえば等身大でいてリアルであることが、現代的で、古いものを掘り起こしているというよりかは、新しいものを生み出しているに近くブレードランナーと似た空気を感じる。いまの子どもはこの映画で楽しめるなら、もはや大人と変わらない(今日もたくさんいたがみんな良い顔でグッズを選んでいた)。『ドキュメンタル4』を観れば明らかだが、大人がますます幼児退行している。そのなかで子どもの理解力が平均的にエゲツないくらいに上がるのは治安が良い証拠である。『最後のジェダイ』に出てくる場所が治安が良いから気になっていた。
「ここで笑わないならどこで笑うんだ」
空中に浮いていたジジイが座っていた岩の上に落ちるシーンが見事な絶景と絶妙な引きの画だったせいで我慢出来ず吹き出してしまったが、実はものすごい重要なシーンだったせいで目立ってしまった。今でも思い出すだけでニヤついてしまうが、ファンは話に夢中で何も気づいていない。盲目的であるがために画を楽しめないのは残念である。というかファンからしたら最悪のシーンだったのかもしれないが。笑

「結果的に今からでもスターウォーズを楽しむなら」
すぐに『最後のジェダイ』を観に劇場へ駆け込むべきである。4から観るよりも楽しいのは間違いなく、1から観ては間に合わない。7はたぶんつまらないし、観るなら今だ。8だ。8から観て内容がわからないのなら、映画を理解することすら向いていない可能性がある。まず4から始まっている時点で8から観ることは間違っているわけではないし、はじめから賭けには勝っている。笑 4から始まって映像のクオリティが上がっていくなんて、初心者には地獄じゃないか。実際はつまらないエピソードも多々あるだろう。そんなものなんてすっ飛ばして、何も考えずに『最後のジェダイ』を観よう。さすれば、俺のようにビームサーベル化した舌でライオンのケツを舐めることができるだろう。

「ここからは日記には書いていない」

【「フォースと共にあれ」は「天皇陛下万歳」なのか?】
後日譚として、書くが、スターウォーズに詳しい先輩と話をして驚いたことがある。新共和国側の人々はこれまで賢い勝ち方をしてきたということである。笑 『最後のジェダイ』では、第二次世界大戦の日本軍のような負けっぷりを披露した挙句、アメコミばりの超能力で逃げ延びるという2時間40分の負け戦だったのにも関わらずである。上層部は能無し、若者の「若さゆえ」としか言えない行動、全員が持つカミカゼ。笑 もはや新共和国軍全員が旧日本軍だとしか思えないような気がしてきた。何故皆がフォースにそれほどまで忠誠心というか忠義の心を持つのか、それは過去作を観なければわからない。いまはまだ「フォースと共にあれ」が「天皇陛下万歳!」に聞こえてならない。