『最後まで行く』が足りない


『最後まで行く』


「あーあ」と「まじかよ」しかない映画に、それ以上の言葉がいるだろうか。笑 脚本やトリックの破綻でさえ、この二言で済ませてしまえるのにめちゃくちゃ面白いのは、韓国映画特有の力技だろう。映画にはそれぞれの国のステレオタイプというものがあるが(ここでは一々述べないし、個人の主観かもしれないが韓国映画つったらたるいがヤバい恋愛モノと残酷な復讐劇と、どんどんどんどんでんでん返しの快感にヤラレた人が作る伏線回収に目配せまでしたファストフードなどまあ、あながち外していないと思う。笑)、これも多分に漏れずどんどんどんどんどんどんでん返しの快感にヤラレタ人が作る伏線回収にまで目配せしたファストフードなのだが、まあ二言で済む。だって伏線回収とどんでん回収は「まじかよ」の快感を楽しむためのようなものでしょう。一時の快感を得るためでしかない。そのために伏線という化学調味料をブチ込む。「あーあ」については映画見てください。笑 まじで「あーあ」って言うと思う。

「どんな映画にもオリジナリティがあるが」
なかなか死なないふたりは最早『太陽を盗んだ男』のようで、当たり前のように、この映画のエンディングは3回ある。終わらせたくないから、伏線を順々に回収し、オチであえてスベらせる「ふつうにしたくないからハズしてスベる」という、足し算したのに最後が足りない。この自滅すら復讐に変えてしまうと思えてくるのが韓国映画のヤバさである。

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