タイタニックの燃ゆる頬
『タイタニック』
気が済むまで振り帰ろう。語り部が生きているのだから。初めから結末が見えているのに、ドキドキしてしまうのは、レオナルド・ディカプリオに萌えているからだろう。冷静になった時、この燃ゆる頬はレオナルド・ディカプリオに、ぶたれたからだと気づけるのは何人いるだろうか。このロマンティークは、冷静になれば終わりであり、それはふたりの関係性にもいえる。そしてそれを観客にも強いることを強制するというトートロジーでも足りないほどに、ガッチガチに固められている。とろけるほどの愛は実はガッチガチなんだ。