2018-02-01から1ヶ月間の記事一覧

建築よりジャズやんか『ミース・ファン・デル・ローエ』

『ミース・ファン・デル・ローエ』建築家ミース・ファン・デル・ローエのドキュメンタリーなのだが、彼はそれほど登場せず、肉声はほとんど聞くことが出来ない。何が聞けるのか。ramachandra borcar の音楽である。この音楽、彼のオリジナルスコアのジャズに…

曝け出すことによって、隠している『デヴィッド・リンチ アートライフ』

『デヴィッド・リンチ アートライフ』リンチはこの映画で、本音というよりかは無意識的に作品のミスリードを誘っている。あからさまなドメスティックに、自身の過去の体験に答えが隠されているとでもいうかのように語り、監督によって編集され、観た者によっ…

『BG〜身辺警護人』は『セーラー服と機関銃』なのか。それとも『太陽にほえろ』なのか

集合写真が静止画で出た瞬間に気付いた人も多いと思う。「セーラー服と機関銃や…」これからBGが各話で1人ずつ死んでいく。なんでこんなにキムタクと江口の対比を描くのかと思っていたし、まだ民間である事の弱さが一切描かれていないこともある。全ては最終…

Kをめぐるとある仮説『ブレードランナー2049』

2017年10月24-28日の日記から抜粋。加筆修正なし。勢いそのまま。『ブレードランナー 2049』前作に心酔している人や、前作が好きな映画評論家の意見を信仰している人は受け入れられない内容だろう。今年何回も言うが、今年公開された映画で一番良かったと鑑…

大事な時に限ってファスナーは『男性の好きなスポーツ』

「発掘しました」2017年7月18日に書いたブログから映画について書いている部分をそのまま貼ります。勢いそのまま。『男性の好きなスポーツ』録画していた『男性の好きなスポーツ』(未ソフト化)を観る。ハワードホークスマニアの間では伝説の作品で「ドンジュ…

『マン・オン・ザ・ムーン』『ジム&アンディ』俺は他人である

『マン・オン・ザ・ムーン』『ジム&アンディ』「ことの連弾によるリズムを持っているから」自分を定義することで他人になれるのは、他人でいることに慣れることであり、自分に似ている部分を他人に感じることで他人では無くすというよりも、自分以外を他人と…

『月夜釜合戦』から読み解く詩と音楽

『月夜釜合戦』「ある場面で」突然踊り出すこと、歌い出すことに何の違和感があろうか。俺たちだって、時々歌ったり踊ったりするじゃないか。そして、それは突然だったりしないか?するだろう。「あいつハナウタばっかり歌ってんじゃねえか」「急にモノマネ…

アメリカ本オヤジと動物型の秘宝『スリービルボード』

『スリービルボード』映画を観た後、これは答えを知りたがる人が続出だろうなと思ったが、案の定そうで、そうなればそういう人々はまずパンフレットを読む。考えず答えのみを知りたがり満足する人々は一定数いる。そして、答えを言いたくて仕方がなくなるの…

『ケンとカズ』イケン構造と悪寒暴力ズ

『ケンとカズ』棒読みでまくし立て合うほどに浮かびあがるホモセクシャルな関係。バディものというより、ブロマンスであり、BGのキムタクと江口洋介に近い。それに加えて母親との倒錯的な愛。それらをチラつかせて含みがあるようにみせながら、日活ロマンポ…