『さんまの「俺は裸だ」』ミスリードとオーバーアクションによる裸のランチ
『さんまの「俺は裸だ」』
ただ、足の速い男が駆け回るのを見せるだけではなく、常に彼は覗かれている。常に既に見られている状態である。だから『さんまの「俺は裸だ」』なのだ。冒頭から明石家さんまが裸であることで、出オチ感漂うラブホテルスタートなのだが、ミスリードを狙っている。
序盤から登場し彼に付きまとい、彼を精神病だとあえてミスリードに見えるように大袈裟に語るが、実のところほんとうに精神を病んでいたのだ。オーバーアクションとミスリードによって、足の速い男が駆け回る理由が、精神が病んでいるからと明らかになっていく。ここに家に執着する明石家さんまという要素が入り込んでいき、精神を病んでいる理由も明かされていく。
筒井康隆脚本ここにあり。という感じでDVDになっていないのが残念でならない。そしてこれはドラマだ。映画ではない。